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保育士の転職エージェント比較|給料と人間関係で選ぶ

保育士の転職エージェント比較|給料と人間関係で選ぶ
Photo: Ketut Subiyanto / Pexels

保育士の転職で多い悩みは、給料と人間関係の2つに集約されます。求人票だけでは、このどちらもほとんど見えてきません。だからこそ、園の内側をどれだけ事前に教えてくれるかでエージェントを選ぶのが現実的です。逆に言えば、求人数の多さや知名度だけで選ぶと、入ってから「思っていた園と違う」となりがちです。

給料は、なぜ園によってこれだけ違うのか

同じ地域・同じ経験年数でも、月給で数万円の差がつくことは珍しくありません。理由のひとつが、国の処遇改善等加算をどう配分しているかです。

この制度は2025年度(令和7年度)から見直され、これまで3つに分かれていた加算が「処遇改善等加算」として一本化されました(こども家庭庁の資料)。ポイントは、国から園に下りた加算が、職員一人ひとりの手当として実際にいくら反映されているかは園の裁量に左右される、という点です。求人票の基本給が同じでも、手当の組み立て方次第で手取りは変わります。

ここを面接前に確認できると判断が早くなります。「処遇改善手当は固定でいくらか」「賞与は基本給の何ヶ月分の実績か」を、エージェント経由で園に聞いてもらうのが一番もめません。自分から直接聞きにくい金額の話を代わりに詰めてくれるかどうか。これが、保育士向けエージェントの価値の半分くらいを占めます。

認可・認可外・企業主導型・小規模で何が変わる

園の種類によって、配置基準も働き方の負担も大きく変わります。給料の数字だけ並べても比較になりません。

園の種類保育士配置の目安働き方の傾向
認可保育園国の最低基準に準拠行事・書類が多めの園もある
小規模保育(定員19人以下)保育従事者の1/2以上が保育士0〜2歳中心、行事は控えめ
企業主導型小規模と同じく1/2以上が保育士認可外扱い、定員枠に企業枠あり
認可外1/3以上が保育士で可園ごとの差が大きい

企業主導型は認可外保育施設に位置づけられますが、配置基準は小規模保育と同水準で、認可外の最低ラインより手厚い設計です(ジョブメドレー)。「認可外=待遇が悪い」と決めつけず、種類ごとの基準を踏まえて見たほうが選択肢は広がります。

配置基準そのものも改善が進んでいます。4・5歳児は2024年度に30対1から25対1へ、1歳児は2025年度以降、6対1の最低基準を維持しつつ5対1へ改善する園に加算が付く形が始まりました(コドモン)。配置が薄い園ほど一人あたりの負担は重くなるので、応募前に確認したい数字です。

エージェントを選ぶときの3つの軸

求人数の多さは、最初の入り口としては便利です。ただ、入職後の満足度を左右するのは別の要素です。次の点で各社を比べてみてください。

  • 園の内部事情を教えてくれるか … 離職率、職員の年齢層、人間関係のトラブル歴。ここに踏み込める担当者は、その園に複数人を送ってきた実績があります。
  • 給料交渉を代行してくれるか … 内定後の条件交渉は、本人が言うより第三者が間に入ったほうが角が立ちません。
  • 連絡頻度を調整できるか … 電話が一日に何度も来るのが負担なら、メール中心に切り替えられるか最初に伝えておく。在職中の転職活動では、ここが地味に効きます。

担当者個人の質も大きい。会社で選んだつもりでも、合わなければ担当変更を申し出てかまいません。

園見学では、子どもより先に職員を見る

見学のとき、つい子どもの様子に目が行きます。けれど人間関係を見極めたいなら、職員同士のやり取りを先に観察したほうがいい。

  • 先輩が後輩に声をかける口調
  • 休憩室の雰囲気、私語があるか沈黙か
  • 主任や園長が職員に話すときの距離感
  • 持ち帰り仕事や残業について、はぐらかさずに答えるか

「残業はほぼありません」と即答する園ほど、実際の運用を質問で深掘りすると差が出ます。製作物の準備や連絡帳をいつ書いているのか、具体的な時間帯まで聞くと実態が見えてきます。

ありがちな失敗

求人票の「年収例」を鵜呑みにして、賞与や処遇改善手当の内訳を確認しないまま入職する。これが一番多い後悔です。年収例は最大値で書かれていることがあり、自分の経験年数に当てはまらない場合があります。

もうひとつは、複数社に同じ園を重複応募してしまうケース。窓口が二重になると園側の心証を損ねます。エージェントを併用するなら、どの社からどの園に応募したかは自分で記録しておきましょう。

正社員以外も視野に入れるなら、勤務地や時間の自由度が高い派遣保育士という働き方も検討の余地があります。給料の額面と働きやすさのどちらを優先するかで、選ぶエージェントも変わってきます。