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派遣保育士という働き方|時給・メリット・向いている人

派遣保育士という働き方|時給・メリット・向いている人
Photo: RDNE Stock project / Pexels

派遣保育士は、正社員より時給が高めで、行事の準備や持ち帰りが少ない働き方です。担任や指導計画の重い責任から距離を置き、勤務時間や勤務地を選びやすいのが大きな特徴。一度現場を離れた人が、いきなり正社員に戻るのではなく「まず派遣で慣らす」という使い方をすることも珍しくありません。

ここでは、正社員やパートとどう違うのか、時給はどのくらいか、どんな人に合うのかを、制度の根拠も交えて整理します。

そもそも派遣保育士とは

派遣保育士は、保育園と直接雇用を結ぶのではなく、人材派遣会社に登録し、そこから園へ派遣されて働く形態です。給与の支払いや社会保険の手続き、勤務条件の交渉は派遣会社が担います。日々の指示は園から受けますが、雇い主はあくまで派遣会社、という二段構えになっているわけです。

この仕組みが「働きやすさ」の土台になっています。条件が合わなければ契約満了で別の園に移れますし、勤務地や時間帯の希望も登録時に伝えられます。フルタイムだけでなく、週3日や時短といった働き方を選べる求人も多い。

正社員・パートとの違い

正社員との一番の差は、責任の範囲と待遇の安定性です。

項目派遣正社員
担任・行事の中心任されないことが多い担う
残業・持ち帰り少なめ発生しやすい
賞与・昇給期待しにくいあり
勤務地・時間の選択選びやすい園に従う
契約の期間期間あり無期が基本

派遣はクラス担任や運動会・発表会の運営を任される機会が少なく、フリー保育士や補助として配置されることが多いのが実情です。その分、書類づくりや行事準備の持ち帰りも抑えられます。残業が少ない代わりに、賞与や退職金、昇給は基本的に見込めません。安定や昇進を重視するなら正社員、時間と心の余裕を優先するなら派遣、という棲み分けになります。

パートとの違いも押さえておきたいところです。パートは園との直接雇用で、賞与が出る園もある一方、時給は地域の最低賃金に近いことも。派遣はそうした手当が薄い反面、時給そのものは高めに設定される傾向があります。

時給はどのくらいか

派遣保育士の時給は、地域や経験にもよりますが、おおむね1,200円前後からが一つの目安とされます(レバウェル保育士による相場の紹介)。都市部や経験者向けの求人ではこれを上回ることもあります。

正社員の月給を時給換算した額より高く見えることもありますが、ここには注意が必要です。派遣の時給には賞与や退職金が含まれていません。年収ベースで比べると、賞与のある正社員に届かないケースもある。「時給は高いが年収は別」と分けて考えておくと、入ってからのギャップが小さくなります。

なお、国の処遇改善制度では、経験年数や研修修了に応じた手当が設けられていますが、これは主に常勤を想定した仕組みです。派遣で同じように反映されるとは限らないため、手当を当てにするより、提示される時給そのもので判断するのが現実的でしょう。

メリットと注意したい点

メリットは、これまで触れたとおり「責任の軽さ」「時間の融通」「持ち帰りの少なさ」に集約されます。プライベートや家庭との両立がしやすく、合わない園からは契約満了で離れられる気軽さもある。

一方で見落としやすいのが、契約に期間がある点です。派遣には労働者派遣法の「3年ルール」があり、同じ派遣会社から同じ園の同じ課(組織単位)へ派遣できる期間は、原則3年が上限とされています(厚生労働省の制度を解説するHRogほか)。3年を超えて同じ職場で働き続けたい場合は、園の直接雇用に切り替わるか、別の職場へ移ることになります。腰を据えて長く同じ園にいたい人には、この期間制限が引っかかるかもしれません。

賞与や昇給がない、福利厚生が園の正社員とは異なる、といった点も契約前に確認しておきたいところです。

向いている人

ブランクから保育の現場に戻りたい人、家庭や育児と両立したい人、いろいろな園を見てから腰を据える先を決めたい人に向いています。久しぶりの復帰でいきなり担任を持つのは不安、という人にとって、責任の軽い派遣は復帰のリハビリとしてちょうどいい。働きながら職場の雰囲気を確かめ、気に入った園があれば直接雇用を打診する、という進め方もできます。

逆に、経験を積んで主任や園長といった役職を目指したい人、安定した年収と賞与を確保したい人は、正社員のほうが近道です。

選ぶときに確認したいこと

派遣会社や求人を選ぶ際は、次の点を契約前に詰めておくと安心です。

  • 時給に交通費・社会保険が含まれるか、別途支給か
  • 配置はフリーか補助か、それとも担任を任される可能性があるか
  • 残業の有無と、発生時の扱い
  • 契約期間と更新の見込み、3年ルールへの対応方針
  • 派遣会社の担当者が園とどこまで条件交渉してくれるか

同じ「派遣」でも、会社によって紹介してくれる園の質や、トラブル時の対応はかなり差があります。条件の交渉や園選びをどこまで任せられるかは、保育士の転職エージェント比較も参考にしながら、複数の会社を見比べて決めるとよいでしょう。