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看護師の職場の人間関係がつらいときの考え方

看護師の職場の人間関係がつらいときの考え方

ナースステーションの空気が重い。誰かの機嫌をうかがいながら一日が終わる。そんな職場で働いていると、看護の仕事そのものが嫌になってきますよね。先に結論を言うと、人間関係の悩みは「誰との・どんな関係か」で切り分けると、打つ手が見えてきます。そして辞める前にも、異動や部署変更という現実的な選択肢が残っています。

あなただけが弱いわけでも、我慢が足りないわけでもありません。

人間関係で悩むのは、あなただけではない

日本看護協会の2024年病院看護実態調査では、年度内に辞めた新卒看護師の退職理由として「上司・同僚との人間関係」が29.8%を占めました。およそ3人に1人が、技術や体力ではなく人との関係でつまずいているということです。

別の角度からも見えてきます。同協会の2025年の調査では、看護職として働き続けるために重視することとして「職場の人間関係が良い」を挙げた人が48.5%。給与でも勤務時間でもなく、人間関係を半数近くが第一に置いているわけです。

つまり、あなたが今感じているしんどさは、看護という仕事に広く横たわる悩みです。「こんなことで悩む自分が情けない」と思う必要は、まったくありません。

つらさの「相手」を分けてみる

ひとくちに人間関係といっても、誰との関係でつらいのかによって対処はまるで変わります。まずはそこを切り分けてみましょう。

  • 先輩・お局看護師 … 指導という名のあたりが強い、無視される、ミスを大勢の前で責められる
  • 医師との関係 … 指示の出し方がきつい、確認するだけで不機嫌になる、相談しづらい
  • 夜勤の固定メンバー … 少人数で逃げ場がなく、特定の人と合わないと一晩中つらい
  • 病棟全体の空気 … 陰口や派閥が当たり前で、職場そのものが閉鎖的

紙に書き出してみると、自分が一番ダメージを受けている相手が意外な人だった、ということがあります。「全部つらい」と感じていても、ほどいてみると引き金は一人だった、というケースは珍しくありません。

特に夜勤は要注意です。日勤なら大勢の中で薄まる相性の悪さも、二人夜勤・三人夜勤では一晩中ぶつかり続けます。日勤帯はなんとかなるのに夜勤がつらい——そう感じるなら、人ではなく勤務形態の問題かもしれません。

閉鎖的な職場という構造の問題

相手が一人ではなく、病棟の空気そのものが淀んでいる場合もあります。これは個人の頑張りでどうにかなる話ではありません。

看護の職場は女性が多く、同じメンバーが長く固定され、外との接点が少ない。こうした条件が重なると、人間関係が濃く煮詰まりやすいと言われます。陰口が日常になっていたり、新人いびりが代々受け継がれていたり。あなたが入る前から続いてきた文化なら、一人で変えようとするのは無理があります。

そういう職場で「自分が変われば」と抱え込むと、消耗するだけです。構造の問題は、構造ごと離れたほうが早いこともある。これは逃げではなく、まっとうな判断です。

まず試せること、相談という一手

転職を考える前に、職場の中でできることもあります。

ひとつは師長や看護部への相談。特定の先輩との関係であれば、シフトでの組み合わせを配慮してもらえる場合があります。言いづらければ「業務の進め方で相談したい」という入口でも構いません。

そして異動・部署変更。同じ病院でも、病棟が変われば人間関係は一変します。外来や手術室、地域連携室など、雰囲気の異なる部署は院内にいくつもあるはずです。看護部に希望を出すときは「人間関係が」と正直に言わなくても、「別の分野を経験したい」という前向きな伝え方で通ります。実際、異動だけで見違えるように働きやすくなった、という声は多く聞きます。

ただし、相談しても配慮されない、異動先も結局同じ空気——そういう職場もあります。組織の体質そのものが原因なら、院内で動いても堂々巡りになりがちです。

転職という選択肢

異動でも相談でも変わらない、あるいは病院全体が合わないと感じるなら、職場を変えるのが現実的です。

人間関係を理由に転職するのは、後ろめたいことではありません。前の項で触れたとおり、辞める人の3割が同じ理由で動いているのですから。むしろ、合わない環境に居続けて心身を削るほうがリスクが大きい。

転職で大事なのは、次の職場の「人」をできるだけ事前に知ることです。求人票には給与や勤務時間は載っても、ナースステーションの空気までは書いてありません。ここで効いてくるのが、内部事情を持っている転職サービスです。離職率や職場の雰囲気、師長の人柄まで把握しているアドバイザーがいれば、同じ失敗を繰り返しにくくなります。クリニックや訪問看護など、少人数で関係が密になる職場ほど、事前の情報が効きます。

なお、辞めたい気持ち全般の整理や、休職・傷病手当金といった「辞める前の選択肢」については病棟看護師を辞めたいとき、転職の前に考えたいことで詳しくまとめています。人間関係だけでなく夜勤や責任の重さも絡んでいるなら、そちらも読んでみてください。

次の一歩

今つらいなら、まず「誰との・どんな関係か」を切り分けるところから始めてみてください。相手が一人なら相談や異動で変わる余地があり、職場全体の問題なら離れる準備を進める、という具合に、打ち手が見えてきます。

転職まで一気に決める必要はありません。在職中に情報だけ集めておくのも立派な一手です。看護師の転職サイト比較では、求人数や対応エリア、職場の内情に踏み込んでくれるかといった軸でサービスを並べています。

選択肢が複数あると分かるだけで、明日の出勤が少し軽くなるはずです。